30年間、移動体通信の最先端。
通信事業者も、メーカーも注目する
通信のプロジェクトマネジャー集団

30年にわたって蓄積された技術を、
移動体通信全盛の中で発揮。

当社の設立は1967年。警察無線や消防無線などに利用が限られていた時代から、移動体通信に取り組んできた会社である。それだけに技術ノウハウの蓄積は豊富で、移動体通信全盛の現在、公共分野、企業ユーザー、通信事業者、メーカーなど、各方面から注目を浴びている。携帯電話の新方式・CDMAにも対応していくため、今後の成長性という点でも期待が持てそうだ。また、社員の資格取得に熱心な企業としても知られている。

 PHSや携帯電話に代表される移動体通信のシステム。現在ではインフラも整備されつつあり、一般の人々が日常的に何気なく利用する時代になってきた。だが、「移動体通信」という言葉も一般的でなかった30年前も前から、この分野に取り組み続けているのが当社である。会社の設立は1967年。設立以来、移動体通信の中でもとくに、警察や消防の無線通信網の構築・保守という国家的な分野に関わってきた。さらに列車無線、防災通信システム、衛星通信システム、電話局の局用電子交換システム、TV局の通信システム立ち上げ、各自治体や電力会社の通信システムまで、公共分野を中心としてさまざまな分野で移動体通信の技術力を発揮している。

 という説明でわかってもらえたかもしれないが、当社が手がけてきたのは通信インフラづくりである。そのため、「A県の地域、数万人をカバーできるネットワークを考えてほしい」というように、大きな視点での事業を数多く行ってきた。いわば、国や自治体、公共企業などから要請を受け、ニッポンをつくることの一端を支えてきた会社といえるかもしれない。移動体通信の技術ノウハウで、わが国の発展に大きく貢献してきたのである。

 1990年代に入ると情報と通信が融合され、情報通信のニーズが飛躍的に高まった。市場は急速に成長し、異業種の企業までが参入するほどになったのだが、当社のように、実際の光ファイバーや機器の設置工事から、その後のテストや調整までをトータルに担当できるエキスパート企業はほとんどいない状態。そこで、当社の存在に注目が集まったのである。最近では、「無線のことなら当社に」という感じで、携帯電話やPHSなど、いろいろな通信事業者やメーカーが当社のもとへ相談に来るほど。移動体通信全盛の中で、当社がこれまで蓄積した実力をフルに発揮できる時代を迎えたのである。

 CDMA(Code Devision Multiple Access=符号多元接続方式)という言葉をご存じだろうか。従来の日本標準のTDMA(時分割多重アクセス)に比べて帯域あたりのチャンネル数が多く撮れるため、一度に多くの情報をいろいろなところから受信できるという方式である。つまり、画像や音声など大容量の通信を行うマルチメディア時代に適した方式といっていい。アメリカでは標準方式の一つであり、日本では今、通信事業者やメーカー、当社のようなSI業者が共同で開発を進めているところ。さらにCDMAよりも情報伝達速度の速いW-CDMAでも、NECグループとの協力関係のもとで開発を進めていく予定もある。

 当社にはもともと移動体通信の技術はある。そして最近、情報システムに関する技術の蓄積に力を入れている。たとえば、彼女のようにコンピュータを初歩から学んだ技術者もいる。

 「コンピュータについてはよくわからず、C言語もWindowsも知らなかった。でも自分から希望を出して、パソコンLANの担当になったんです。今は、CNE-Jにもチャレンジしようかというところまで来ました。とにかく何かをしたいという社員には、勉強の機会を与えてくれる会社ですね。ソフトのインストールから工事まで、現場で様々な経験ができるので、とにかく刺激的。最新技術が入手でき、すぐに応用できる環境も整っています」という。

 一般の人たちには馴染みが薄いかもしれないが、その業界で高い価値を持った資格というものがある。情報通信の世界で言えば、ネットワークOSのベンダーであるノベル社認定の資格CNE、Microsoft社認定の資格MCP、さらにロータス社認定の資格CLS、CLBなどがある。数十万円~数百万円単位の費用がかかる認定資格もあるほど。ただ、これらを取得している技術者は、そのベンダーからプロフェッショナルとして認められた人たちで、どこに行っても引っ張りだこの状態である。当社では、これらの資格取得を目指す社員を全面的にバックアップ。これから何万人という技術者が必要になる移動体通信の世界で、第一人者となれる人材を育てていく。

 入社3年目、26歳の彼女は、先日より大規模LAN開発のプロジェクトに参加している。ここで、グループウエアのLotus-Notesを使ったシステムの開発に携わるようになった。それ以来、意欲的な知識吸収を図り、なんと4カ月後にはロータス社の認定資格である、CLSとCLBを取得したのである。
 「Lotus-Notes担当する以前は、ACCESSを使ったデータベース構築やVisual Basicでのシステム開発を担当していました。ですから、今度はMicrosoftのMCPの取得もめざしていきたいですね」という。これを機会に今後もばんばんいろいろな資格を取っていこうという意気込み。市場価値の高いSEへの成長を目指している。

X線観測衛星
入社4年目、浜田守さんの
衛星搭載機器の電気回路設計

 入社以来ずっと、宇宙科学研究所のプロジェクトである、X線観測衛星「アストロ-E」の仕事に携わっています。これは2000年1月に打ち上げを予定している衛星で、宇宙に関する学術研究を目的としたものです。
 この中で私が担当しているのが、アストロ-Eに搭載されるHXDという観測機器の設計です。HXDには、BGOと呼ばれる結晶があり、ここでX線を感知し、光を発する仕組みになっています。さらに、その光をPMTという部分が受けて、アナログの電気信号に変換します。私の担当部分は、そのアナログ信号を受け取ってデジタル信号に変換する部分。もちろん受け取る信号は微弱なものが多く、ノイズに埋もれやすい。ノイズを除去して、目的のものだけを取り出すといった機能が必要になります。しかも、衛星という特殊性から軽量、省スペースで、小電力で、しかも高い信頼性が求められる分野です。技術者に要求されるレベルは高いですね。

ITV
入社3年目、井川優一さんの
アクアライン・プロジェクト

 97年12月まで、アクアライン(東京湾横断道路)のITV関係のプロジェクトに2年間ほど携わりました。ITVの第一の目的は防災です。トンネル内には、消化器や消火栓、火災探知機といった防災設備がたくさん装備されています。たとえばどこかで火災が発生したとすると、その情報を15メートル間隔でキャッチ。自動的にカメラにロックがかかって、現場を映し続けるという仕組みになっています。
 通常、こうしたITVなどの仕事をするときは、道路が完成している状態からスタートするんですが、さすがにアクアラインはまだトンネルができあがっていない状態でした。距離測定のために、海上保安庁へ申請を出し、真ん中の川崎人工島まで船で行くということもしましたね。国家的なビッグプロジェクトであり、そうした仕事に参加できたことの満足感でいっぱいです。その中の一部には、自分で考えたアイデアが反映されていますしね。

パソコンOS
入社8年目、橋本陽一さんの
OSカスタマイズ

 現在は、Windows関係の仕事を担当しています。具体的に言うと、Windows95のOSをユーザーが使いやすいようにカスタマイズして提供するというもの。Windows95にはもともとアセンブラで、内部的な細かい調整について書き換えできる部分があるんです。書き換えによって、ユーザーが使える機能を絞ったり、広げたりすることが可能です。データを消すコマンドが実行できないように設定しておけば、操作を誤って大切なデータを損失することがなくなります。ユーザーがより使いやすいシステムにしていこうというのが、カスタマイズの狙いです。この仕事は大手企業の、3000台以上のパソコンがつながったネットワークで使われます。自分がカスタマイズしたOSが全国3000台のパソコンで使われるというのはなかなか手応えがありますね。また、この前には、UNIXサーバの構築なども担当していました。最先端の技術に触れられる会社なんです。