LAN、パソコンからパッケージソフト開発まで幅広い事業領域を持つ
コンピュータシステムの総合企業

 当社は幅広い事業展開によって、あらゆるシステムニーズに応えている総合企業です。90年に通産省のSI企業として登録し、91年には店頭公開を実現。企業としての実力を多方面にアピールしています。最近では、光カードを使った「健康情報システム」を共同開発するなど、画期的なシステムを数多く開発しています。社員の職場フィールドも広く、社内では文系出身のSEもそれぞれの適性や個性を生かした仕事で活躍中です。

1991年には店頭登録も果たした、システムインテグレータ企業

 当社は1976年の設立以来、ソフトウェア業界の中でも歴史のある企業として、幅広い事業を展開してきました。設立以来一貫してめざしてきたのは、“ユーザーの立場に立ったシステムの開発”です。目先だけの利益にとらわれず、将来の動向を見通して長期的な視点からシステムを考え、効果、効率、経済性という観点からユーザーにとって使いやすく、メリットの大きいシステムを提供しています。こうしたポリシーのもと順調な成長を続け、90年には通産省のSI(システム・インテグレータ)企業として登録を果たしています。さらに続く91年には株式の店頭公開を実現。現在では従業員数も1000名規模に達し、業界の実力派企業としての活動を展開しています。そして、西暦2000年に東証2部上場という新たなターゲットに向かって歩みを始めています。

ユーザーのあらゆるシステムニーズに応える

 当社の特徴は、その“総合力”にあります。システムインテグレーションから各種システムの開発、パッケージソフトの開発、テクニカルサービスやユーザー教育、そして運用サービス・保守まで、多種多様な業務を展開。しかも、パソコンやワークステーションから、オフィスコンピュータ、大型汎用機まで、様々な機種でのシステム構築を手がけています。また、電子碁盤やプリペイドカードといった専門性の高い特殊機器の開発・販売などにも着手。現在ではシステム分野も、事務・生産・物流管理システムから金融システム、医療情報システム、制御・計測システム、あるいはAIやネットワークシステム、CAD/CAMなどまで豊富な開発実績を積み重ねており、ユーザーのあらゆるシステムニーズに応える“システムの総合企業”としての体制を築いています。

ダウンサイジング、LANなどの新しい技術をいち早く吸収

 コンピュータシステムに関する環境は大きな変化を見せています。パソコンやワークステーションなどの小型機種の性能向上によってダウンサイジングが実現し、同時にこれらはLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)などのネットワークで結ばれるようになりました。大型ホストの時代からクライアント/サーバモデルを主流にした時代へと変化を遂げているわけです。また、こうした動きは異なるメーカーのマシンを複合的に利用するマルチベンダー化、オープンシステム化へと発展しています。また一方で、WindowsをはじめとするGUI(グラフィック・ユーザー・インターフェイス)を基本としたソフト利用が浸透し、真の意味でユーザーが使いやすいシステムが構築されるようになっています。コンピュータが便利で誰にでも使いやすく、文房具のような存在になってきているのです。
 当社では早い時期からパソコン関連のセクションを持ち、時代に先駆けてLAN/パソコン事業本部として発展させています。ここでは自社開発によるネットワークシステムをはじめ、コンピュータシステムの新しい潮流に的確に対応した活動を展開しています。

医療の新しい時代に貢献する画期的な健康情報システム

 当社の実績の中でも最近のトピックスとなっているのが、94年に東京医科歯科大学との共同で開発した「パワーUP健康情報システム」です。これはクレジットカードと同じ大きさのカード上に、光磁気方式による情報記録部を内蔵。医療機関でパソコンを介して様々な情報の書き込み・読み取りを行い、患者のカルテとして活用していこうというもの。カード一枚に2.8メガバイトの容量があり、A4版の文書1200ページ分に相当する情報が記録できます。顔写真やレントゲン写真、心電図などの検査結果もダイレクトに記録するというわけです。
 また、このシステムは単に医療における効率化という面だけでなく、いくつかの画期的な機能が注目を集めています。たとえば患者のプライバシーの保護はもちろん、自分の医療情報を携帯できるため各医療機関で多角的な情報検索が可能です。さらに医療情報を診察室のパソコン画面で医師と患者が一緒に見ることにより、患者が自分の病状を的確に把握でき、コミュニケーションツールとしても大きなメリットを発揮しています。こうして社会に対して新しい提案をしていくことこそ、当社が掲げる企業目標なのです。

事業内容が多彩な分だけ、社員の活躍フィールドも広い

 事業領域が幅広い範囲にわたっているということは、社員の側から見ればそれだけ活躍のフィールドも広がっているということになります。そのため当社では文系・理系を問わず、あらゆる出身分野の社員がいろいろなセクションで、それぞれの個性や適性を生かしながら仕事に取り組んでいます。
 また、本社を置く東京を中心に、横浜、仙台、大阪、金沢、札幌と多数の拠点を開設。配属時には本人の希望を重視しているため、Uターンをはじめとして希望する地域で仕事に取り組むチャンスもあります。さらに、開発ワークのサポートとしてほとんどの開発セクションでフレックスタイム制度を採り入れ、自由で創造的な仕事の環境を形づくっています。このほか、94年からは自己申告制度を導入。年1回、勤務地の希望や手がけてみたい仕事、吸収したい技術分野などを社員がアピールする機会を設け、一人一人のキャリアステップに生かしています。システム開発は、自分が興味を持っていることに情熱を持って取り組んでいるときに、一番いい仕事ができるもの。そんな発想に基づき、なるべく希望の仕事を担当できるような配慮を払っているのです。

ユーザの問題を発見・解決していくコンサルティング能力がカギになる

 コンピュータシステムは単に作業の効率化を図るという目的だけではなく、戦略的な情報システムを構築し、経営に生かしていく時代に突入しています。今、ソフトウェア会社に求められているのは、ユーザーの問題を発見し、問題を解決していくコンサルティング力です。システムという観点からユーザーの総合的な支援を行う、“経営のパートナー”として位置づけられているのです。そして、実際に問題発見や解決を行っていくのは一人一人の社員。これからのSEにはユーザーの業務やその特色を詳しく知るための理解力、そしてユーザーの問題点を発見し、それを解決するようなシステムを設計し、プレゼンテーションしていく能力が要求されるわけです。当社のSEは、全員がこうした重要な仕事に手応えを感じています。

SEにとっても興味深い分野

 LAN/パソコン事業本部はその名前の通り、パソコンを中心としたシステム開発、ネットワークシステムの開発を行っているセクションです。私が所属する二課はシステム開発やパッケージソフトの開発を担当。このほかインストラクションやネットワーク施設を担当する課もあり、ゼロからシステムを提案し、ハード・ソフト両面での構築し、導入教育まですべてのプロセスに対応できる体制をとっています。この中での私の役割は、システムの設計や提案です。ユーザーのところに出向いて、要望を吸い上げ、基本設計にまとめていくことが主な仕事になります。ターゲット的には業種や企業規模を決めているわけではないので、ユーザーは多種多様ですね。実は今も、石油精製プラントへのLAN導入を進めているところです。プラントは巨大で敷地的にも大きいので工場と事務とがざっと1kmは離れています。これまでは在庫管理や製造指示などを伝票で行っていたんですが、これをLANでやりとりできるようにしようというもの。以前からパソコンのシステムを提供していたんですが、ここにきてLANのニーズが出てきたため、パソコン数台とLANの既存システムを使ってデモンストレーションを行いました。パソコンを使ったLANはニーズも技術も急展開していて、SEとしても興味の尽きない面白い分野ですね。

第1歩はニーズの本質を知ること

 入社後はプログラマーを3年ほど経験。2年前からはSEとしてシステムの設計業務に携わっています。現在担当しているのは、薬品商社の物流システム。これは在庫管理や顧客への納入など、一連の流れの中で商品の動きを的確に管理していくためのシステムです。設計の仕事をするようになって感じるのは、ユーザーニーズの本質的な部分をよく見て、しっかりと把握することが大切だということです。ユーザーはとにかくいろいろな要望を持っていますが、これらをすべてをシステムに反映させようとするのはなかなか難しいんです。何とか実現はしたものの、結局プログラム自体が大きくなり、動きが遅くなることも少なくありません。しかも、新規で開発したソフトをそのままの形でずっと使い続けるケースはほとんどなく、稼働後に改良を加えていくことが一般的。新たに何かの機能をつけ加えるためにもプログラムに余裕を持たせておくことが大切なのです。ですから、まずユーザーの業種や業務をしっかりと把握し、最も重点的に行いたい作業はどれなのか、という“中核”をはっきりさせる。その“中核”をきちんとできるようなシステムを心がけ、そこから派生してきた作業ついては、場合によっては別のプログラムにすることもあります。システムは長期的な展望に立って設計していくことが重要なのです。