グループの枠を超え、
多彩なビジネスを展開する
国際総合ファイナンス企業

 当社は国際総合ファイナンス企業。クレジット、リース、レンタルを中心に、幅広いファイナンスビジネスを展開し、商品のマーケティングを支援してきました。メーカーファイナンス企業として初の国際汎用カードの発行、携帯電話の国際レンタルビジネスなど、新事業に積極的に取り組んでいます。また、経営面では常に“モノに直結したビジネス”に徹し、設立以来、堅実な経営を実践しています。

商品の市場への浸透を支援

 商品力やマーケティング力をもとにさまざまな分野で人気を得ている商品。当社は、クレジットやリース、レンタルなどの事業を通じ、ファイナンスという側面からソニー商品のマーケティング・セールスを強力にサポートしている企業だ。メーカー直系のファイナンス企業として、“モノに直結したビジネス”に徹し、15年連続して経常黒字を達成。設立以来、堅実な経営を展開している。

新しいタイプの国際汎用カード

 クレジット事業の中核になっているのが、国際汎用カードだ。92年にメーカーファイナンス企業初の国際汎用カードとして誕生し、世界190カ国、1000万を超える加盟店で利用できるほか、外洋帆船協会や東京フィルハーモニー交響楽団などのユニークな提携先も数多く開拓。日本語情報サービスをはじめとするさまざまな機能を盛り込んでいる。

ファン拡大に結びつく事業

 分割払いや一括払い、リボルビング払いといった方法で、欲しい商品や必要な商品を手にできるクレジット。このシステムは、商品を購入しやすいという消費者の利点はもちろん、特約店にとっても、販売力の強化というメリットを生み出している。そのため、とくに一般消費者マーケットに商品を浸透させ、ファンを拡大していくうえで、欠かせない存在となっている。また、93年からは独自の情報端末を特約店に導入。すでに2000台以上が設置され、カード利用時の手続き簡略化をはじめ、クレジットビジネスの情報戦略化に大きな効果をあげている。

企業の設備投資をバックアップ

 グループ企業は、プロ用の放送機器の分野でも高いシェアを築いている。リース事業は、ビデオカメラや編集機器などを放送局・制作プロダクションに提供していくことを目的にスタートした。以来、一般企業や官公庁、大学へとユーザーの幅を広げ、リース商品もコンピュータシステムやFA機器まで多種多様になってきた。メーカーグループとして有しているノウハウを生かし、保守契約や精密機器のコンサルティングを含めたオペレーティングリースにも取り組んでいる。また、ループ各社に対する輸送用車両や事務機器のリースまで、多方面のユーザーの設備投資や企業経営を強力にバックアップ。今や、リース部門は事業の大きな柱となっている。

新しいマーケットの創造に貢献

 たとえば全く新しい商品が誕生したとき、“所有する”のではなく、“利用する”という形で、少ない負担によって消費者に親しんでもらう。新しいマーケットを創造していくために重要な意味を持っているのが、レンタル事業である。87年、8ミリビデオカメラのレンタルに始まり、ナビゲーションシステム、国際携帯電話、水中ビデオカメラなどまで、時代の先端をいく商品や新しい概念の普及に努めている。

経営の安定化に欠かせない事業

 当社は、不動産、保険というビジネスフィールドも有している。不動産事業は91年、それまでグループの不動産管理を手がけていた会社と合併したことを機にスタート。以来、安定収入が確保できるオフィスビル賃貸を中心に手がけ、経営基盤の強化を図ってきた。これは、自己資本力の充実や資金調達力の強化、さらに優良な財務体質の実現へと結びついている。また、オフィスビルの建設、千葉県・神奈川県での分譲マンションの建設などにも積極的に取り組んでいる。このほか、保険関連のビジネスにも取り組み、すでに7割以上の社員が保険代理店業務の資格を取得している。

グループ以外のビジネスゾーン

 当社のビジネスを違った角度から見ると、“情報通信”を切り口にしたものが増えている。パーソナル分野の移動体通信が飛躍的な伸びを示している今、こうした分野を一つの柱にしていく構想もある。また別の捉え方をすると、各事業は着実にグループの外へと広がってきた。クレジット事業は商品を扱う家電・OAショップだけではなく、一般の小売店・量販店にも拡大。リース事業では、他メーカーの商品をグループ以外の企業へのリースも行っている。これは、レンタル事業についても同じである。“モノ”から離れないという企業コンセプトを貫きながらも、その活動領域は多方面へと大きな広がりを見せているのである。

97年を目標に、株式上場をめざす

 93年、関連会社を設立。スキー場の経営、ゴルフのラインキングの作成など、情報・コンサルティングを柱にスポーツの領域を開拓している。もはや、ファイナンスという枠ではくくれない活動を展開。メーカーファイナンスの新しい姿を示そうとしている。また、設立当初から“インターナショナル”という社名で、世界中の人々に認知される企業への成長をめざしてきた。そして、1000億円企業を視界に捉えた今、社内では株式上場に向けた準備を進めている。97年を目標に、東証第二部への株式上場をめざしていく。

クレジットの利用促進を図る

 入社後は2年間にわたって、インフォメーションサービス部で債権管理やカウンセリングなどを担当。その後、現在の東京第1営業部に異動となり、最前線のクレジット営業を担当するようになりました。仕事の内容とすると、ショップをはじめとする特約店に対して、競合他社がいろいろある中で当社のクレジットを利用してもらえるように促進していくことです。その施策として、クレジット営業部門全体では、カード会員に対するキャンペーンのほか、各種の販促企画を立案。さらに営業マンが個々の特約店向けに企画を提案していくこともあります。こうした提案がうまくいって、特約店からも信頼関係を築いて、最終的にクレジット取り扱い高を伸ばすことができたときには充実感がありますね。また、私が担当しているのは多摩・山梨地区で、とくに山梨は家電販売以外の特約店が多いんです。ディスプレイやCD−ROMドライバーを扱っているパソコンショップ、あるいはカーショップやスポーツショップ、ダイビング用品店といった業種の特約店も増えています。

リースによって、顧客が発展していく

 法人事業部では、企業向けのリースを手がけています。私が主に担当しているのが、放送機器のリース。ソニーの放送機器はシェアが高く、またグループ内に放送機器の販売会社もあるため、どこの企業が機材導入を検討しているかといった情報が素早く入ってきます。これまでのリース実績も豊富ですから、機材導入に関するコンサルティング力も充実しています。そもそも放送業界には、小規模な制作会社が多く、しかもリース機材は高額。機材導入によって本当に伸びていけるのか、それとも別な機種のほうが良いのではないか、とさまざまな角度から検討していきます。私が経験した中で最も印象に残っているのが、初めての案件。総勢4名のビデオ制作会社で、新しい編集機器を導入しようと計画でした。事業計画が明確で、編集時間の短縮化が確実だったことなどから、機材導入を勧めていきました。導入後はすぐに効果が出て、仕事のクオリティや効率が大きくアップ。導入を機に業績も伸びて、もう一台新しい機材がほしいと言われたんです。先方の社長からは逆に感謝され、非常にうれしかったですね。

マーケットを創るレンタルの役割

 レンタル営業部の役割を簡単にまとめると、リースや購入では手にできないような新商品を広く一般ユーザーに使ってもらうことです。仕事は、その商品に合った新しいマーケットを創造していくことから始まります。入社してすぐ担当したのは、水中ビデオカメラ。それまでは都内のダイビングショップに営業していたんですが、本格的に市場を拡大することになりました。ダイビングの世界は中心に指導団体があり、その傘下に数百のショップが存在します。そこで、まず指導団体に商品を紹介し、ショップ向けに発行している情報誌に毎月パブリシティを掲載。これが功を奏して、商品は全国のダイビングショップに広まり、新たに編集機器のニーズまで喚起。一つのマーケットを創造することができました。最近では、“AVアミューズメント”というアメリカ製の新商品のマーケット開拓を考えています。これは、マグカップなどに電子的に楽焼きを造る装置です。今はまだなじみの薄い製品ですが、アミューズメント施設や各種イベントなどをターゲットに営業活動を進め、一般の人々に広めていこうと考えています。