施工管理
現場にはいろいろな感動がある

 入社して初めて担当した現場は、競輪場の選手宿舎。上司と2人での担当で、6ヶ月間にわたって一通りすべての工程を経験しました。仕事を覚えながらの毎日だっただけに、無事に水が流れたときの感動は大きかったですね。その後は、化学工場の空調・衛生工事を担当しました。建物が約1万㎡と大きく、給排水も一般の住宅とは規模が違い、特殊な配管も使いましたね。また、火災に備えた排煙装置もあり、排煙ダクトの施工図は私が担当しました。風量が消防法の基準に合ってるかを確かめながら設計すると同時に、その間も現場は進んでいて協力会社への指示や打ち合わせも行うわけです。いろいろ苦労が多いだけに、工事を終えたときの感動が大きいのです。

設計プランニング
考えに考えを重ねて設計していく

 設計の仕事の面白さは、考えに考えを重ねていくところですね。とくにホールやホテル、病院などの特殊な建築物は、工夫する部分が多くなります。私が今まで担当した中に、映画館の空調システムがあります。大空間は天井が高いので、天井から冷気を吹き出しても、風速が大きくないと床まで届きません。でも風速を高めると今度は騒音が大きくなります。では、その消音をどうするか、と考えなければいけないことが多いわけです。この映画館の場合は、壁から吹き出すようにしましたが、それでも壁の周りだけでなく、全体的にうまく空気が流れるようにし、どこの場所も快適な環境になるようにしなければけません。こういう奥の深さが魅力ですね。

研究開発
人間の五感に関する研究も進行中

 技術企画部には、研究・環境測定・設計・数値解析の4グループがあります。私自身は設計グループで、研究・開発した新しい技術やシステムを実際に設計していく仕事を担当しています。現在、メインになっているのが、T&A床吹き出しシステム。とくに大型のコンピュータやたくさんのOA機器を入れているところに効果的です。このほか、輻射通気天井システム、空気循環窓システムなど、新しいシステムも次々と生まれています。また技術企画部は、各グループの交流も活発です。たとえば研究グループでは、照明、臭い、壁や植物の色彩まで、五感に訴える快適さの研究もしています。いろいろなテーマに取り組んでいて、興味は尽きないですね。