創生。
“自動車のボディが紙で造られる”。この信じられないようなことが、実際に起ころうとしています。ドイツのアウトバーンのように、クルマがハイスピードで走行する環境では、衝突時の衝撃が大きく、危険性もきわめて高くなります。そこで、どんなに激しい衝突のショックを受けても、パーフェクトに室内の安全性を保つためにガラス繊維のボディが登場しています。こうしたガラス繊維には、紙や繊維の原料であるパルプが利用されることになるのです。そして、自動車だけではありません。近年、日本でも活況を呈している宇宙開発の分野でも、高性能な紙が必要とされています。宇宙開発で使われる金属は微細な表面精度が要求され、金属素材を保護する紙の小さな傷が、金属を圧延したときには大きな傷となり、それが致命的な傷になっていきます。紙の技術も、宇宙開発を支える一端を担っているといえるわけです。いわば、紙はいろいろな夢物語を現実のものへと変えていく名脇役。特殊紙の専門集団として誕生した当社は、常に紙の新しい可能性を探り、その実現をめざしている会社なのです。
行方。
“紙”という言葉を聞いて、どんな紙を思い浮かべるでしょうか。おそらく、印刷物やノート、書類、そして段ボールやパッケージなどをイメージする人は多いでしょう。しかし、それらは紙といわれる製品の中のほんの一部にしかすぎないのです。たとえばわかりやすい例でいうと、今やビジネスの必需品となっているファクシミリのはじまりは、感熱紙という特殊な紙を使うことで、その画期的な機能を実現したことに端を発しています。それが、機器本体の性能の進歩によって、普通紙で用が足りるようになってきたのです。このように、紙はまず最初に特殊な性能を持ったものとして生まれ、それがだんだん普通の紙に置き換わっていくという流れをたどります。言い換えるなら、特殊紙によってマーケットが創造され、普通紙によって広まっていくともいえるでしょう。そして、紙のマーケットはこの特殊紙の分野が占めている部分が非常に大きいのです。そのため、今までできなかったことを可能にすることこそ、紙が本来担っている役割であると考えられるのです。当社は、こうしたマーケット創造を得意としている会社です。
特殊紙のスペシャリスト企業として、
マーケット創造型のビジネスを展開しています。
当社は昭和46年の創業以来、各種の特殊紙を中心に手がけてきた専門商社です。
金属用保護紙を中心に産業用紙、一般紙までを扱い、
中でも金属用保護紙の分野では、常にトップクラスの実績を築いています。
こうした特殊紙を主要製品とする当社では、需要創造型のビジネススタイルを貫いています。
たとえば金属用保護紙でいうなら、エンドユーザーである金属メーカーと製紙メーカーとの間に入り、
そのコーディネイターとしての活動を展開。
エンドユーザーが抱える問題点を受けとめ、詳細を調査し、
利用目的に適合したスペックの製品を各製紙メーカーから見つけていきます。
また、要求される製品が世の中になければ、
そうした製品の開発技術を持つ製紙メーカーと一体となって、新たな製品を開発した上で納入していきます。
こうしたコーディネイト力こそ、当社のビジネスの大きな特徴なのです。
そして今後は、新規分野も積極的に開拓。
新しい用途を持った特殊用紙マーケットを切り開くと同時に、
出版用紙や印刷用紙といった新分野への進出も図っていきます。