全国に31店舗を展開する鮮魚カテゴリーキラー。同社のビジネスは、単なる鮮魚ディスカウンターとは一線を画している。百貨店やスーパーに積極的に出店する一方で、精肉や野菜などのカテゴリーキラーを招致した自社パワーセンターを設立。米国を超える生鮮の流通構造を模索している。また、ギフト販売やテイクアウト寿司など独自のアイデアによる高付加価値型の商品も開発するなど、価格競争後への対応も進めている。
95年は売上高50%アップと、
急成長する鮮魚カテゴリーキラー
当社は、流通業界の中でも注目を集めている鮮魚のカテゴリーキラーです。現地買い付けや商社を通じた輸入により、値の上がりがちな従来の流通システムから脱却。新鮮な商品の低価格化を実現しています。最近ではその集客力が注目され、百貨店やスーパーが設備等の出店費用を負担するという好条件で出店することも多く、毎年10店舗という勢いで新規店舗を開設。売上高も昨年は50%アップを実現しました。また、販売面では活気を重視した対面販売を行うと同時に、宝飾品売場を意識した店舗デザインを導入。モノトーンを基調とした内装やユニフォームでイメージアップを図るなど、随所に当社独自のアイデアを生かしています。このほか、当社では鮮魚販売にとどまらず、他の生鮮カテゴリーキラーを招致し、アメリカを超える自社パワーセンターの設立にも着手。さらに、テイクアウト寿司事業、ギフト販売にもいち早く取り組み、多角的な事業展開によって高収益性・高給与水準を実現しています。
生きている魚を扱う店舗の
店長の仕事
漁獲高は予測通りには推移しないもの。値段も激しく変動します。ですから、店長が行う魚市場での仕入れでは、机上の企画は通用しません。しかも、鮮魚は当日中に売りさばく商品で、それも1店で1日に100万円以上、休日には数100万円を売り上げるビジネス。ここが管理職であり、店舗の経営者でもある店長の、腕の見せ所です。