同社の特徴は、大手建設会社や金融機関との共同事業という方式でマンションの企画・開発を行っていることだろう。用地調査から企画、販売と一連の流れすべてが同社の事業。営業はチーム制で、一つのチームが企画から販売までを一貫して担当するため、社員のアイデアが企画に生かされるチャンスも大きい。また、最近では新事業として高品質の木造共同住宅にも取り組んでおり、その将来性にも大いに注目したい。
共同事業という方式による
都市型マンションの企画・開発
当社は、都市型マンションを中心に、その企画から販売までをトータルに手がけている企業です。事業の推進にあたっては、資金が潤沢でその運用を考えている優良企業とタイアップ。大手ゼネコンや金融機関との共同事業という方式で、ビジネスを展開しています。そのため当社の活動範囲は、土地情報の収集から用地の調査、事業化の検討、企画、設計事務所や建設会社への発注、さらに販売活動まで、マンションの企画・開発に関するあらゆるプロセスにいたっています。しかも一つの営業チームが、企画から販売までを一貫して見ていく体制になっています。また、企画にあたっては「自分が住みたい」「20年30年経っても陳腐化しない品質」という観点から、時代の半歩先をいくプランを提案。たとえば最近人気が集まっている地下室付きマンションや最上階メゾネット、リビングテラスといった新しい企画もいち早く採り入れています。
独自で進める新規事業は、
高品質の木造共同住宅
前述の共同事業によるマンションのほか、当社が単独で事業主となって行う新規事業として、木造住宅への取り組みも始めています。これは、欧米の技術によるもので、在来・2×4・鉄骨のそれぞれの工法の利点を集約した新構法。日本では新しい概念です。当社がこの構法に着目した背景には大きな理由があります。一つは、100年住宅といわれるほど、品質に優れているという点。海外から直輸入された良質な木材をふんだんに使うことと同時に、また構造上の利点から耐久性、耐振性、断熱性、遮音性に優れています。柱や壁のない30m四方の大空間がつくれるため、完成後も大胆なリフォームが可能で、店舗や事務所、倉庫など、いろいろな用途に活用できるのです。
そして、もう一つの理由が土地の有効利用という点でメリットが大きいこと。都心部ではマンションを建設する土地を確保することが難しくなっていますが、この住宅はマンションと一戸建ての中間に位置するスケールの共同住宅として展開していく考え。マーケット的にも将来性が高く、大きな可能性を秘めた事業です。