1400億円という規模のコンタクトレンズ市場にあって、
全国81店舗から成る大型専門店チェーンを展開。

独自のコンセプトに基づき、質の高いサービスを提供

 同社は、H社のメディカル事業部を前身とするコンタクトレンズの専門店チェーンだ。これまで、全国に81店舗を展開。国内最大級のチェーンとしてスケールメリットを発揮、顧客から高い支持を獲得している。とくに独自のコンセプトを掲げており、それに基づく充実した顧客サービスを徹底している。コンタクトレンズは1400億円の市場規模を形成しており、将来性という点も注目度の高い企業だ。

一つの店舗を
任されるということ

96年3月、渋谷駅前店の店長に
 渋谷駅前店は、95年6月にできた新しい店舗。私自身は入社後、日比谷店、池袋店で販売活動を経験し、オープンから半年後の95年11月に渋谷駅前店に移りました。店長職を任されるようになったのは、96年3月からです。
 当社では店舗への権限委譲も大きく、店長の裁量で行えることも多いんです。会社全体としての方針は基本にあるんですが、各店舗によって店長のカラーが出ていますね。新聞の折り込み広告をいつ打つか、スタッフの育成などをどんな風に行っていくか、スタッフ間のチームワークをどうやって高めていくか、そのあたりは店長の力が試されますね。 また、月1回は本部で店長会議があり、ここで伝えられた会社の基本方針を、店舗のメンバーへと浸透されせていきます。さらに毎週月曜日には、関東エリアの29店舗の店長が4グループに分かれて状況報告や会議を行う機会もあります。いい報告をできるかどうか、それも自分の能力にかかっているわけです。

コンタクトレンズという商品

適切なコンサルティングを
 当社は、“商品”を“販売”している“店舗”なんです。ですから、接客やサービスがビジネスの基本になります。ただ、取扱商品が医療器具であるため、どうしても適切なコンサルティングが必要になってきます。渋谷駅前店には1日平均で20〜30名のお客様が来店しますし、客層も中高生から大学生、社会人、主婦まで幅が広いんです。お客様によって使い方はまちまちで、常時装着する方、スポーツをするときだけに使いたい方、それに週末だけコンタクトでという方もいます。また、お客様それぞれで目のコンディションは違いますから、そういった条件を考えて、最適な商品をおすすめしなければいけません。しかも、今ではさまざまなメーカーから多種多様な商品が出されていますし、新商品も次々と登場してきます。商品知識をしっかり身につけ、正しい使い方やケアをお教えするとともに、お客様が本当に望んでいるコンタクトライフをはっきり把握することが大切なのです。

大切なのは、サービスの質

お客様に安心と満足を提供する
 当社で買っていただいたお客様が、次にコンタクトレンズを購入する際に、また当社に来てくれるかどうか。これが、サービスの質に対するお客様の評価だと思います。他社の店舗と扱う商品には差がないわけですし、今ではコンタクトレンズの価格も落ちついてきている。となると、差を生むのは“サービスの質”になるのです。そもそもはじめてコンタクトレンズを買うときには、「装着感が大丈夫だろうか」といった“不安”がどなたにも多少はあるんです。お店に足を踏み入れてから帰るまで、その間の接客をできるだけ快適に過ごしていただくために誠心誠意のサービスを提供することが基本になるわけです。
 また、一般的な商品なら在庫をおいていますので、たいていは即日お渡しができます。そうすれば2度来店する必要がなくなるので、サービス面では向上します。ただし、不良な在庫を抱えてしまうと、今度はお店の売上に関わってくる。その辺のバランスが非常に難しいですね。

チームワークを大切にしていきたい

基本は、全員で頑張っていくこと
 渋谷駅前店には10数名のスタッフがいますが、その中にはベテランも若手も準社員もいます。スタッフ1人1人が目標にしていることや、接客の際の心構えなどをワープロ打ちして、スタッフルームの壁に貼っているんです。もう、ところ狭しという感じで、いっぱいいろんな言葉が貼ってありますよ。
 それでも、お客様から見れば、どのスタッフも同じ当社の人間なんです。誰が接客しても、キャリアの差がサービスの質的レベルを左右してはいけない。全員が同じレベルの知識を持ち、同じレベルの接客をするというのが理想なんですが、なかなか難しい。それを現実にするのがチームワークなんです。個人の力ではできないことも、全員が同じ方向に向かって頑張っていくことで、渋谷駅前店全体のサービスは向上しますし、メンバーも確実に成長していきます。チームワークが発揮できて、お客様にも喜ばれ、業績目標が達成できたとき。そんなときが一番うれしいですね。

全国に81店舗

国内最大級の専門店チェーン
 当社は全国に81店舗を構えるコンタクトレンズの専門店。国内でも最大級のチェーンとして、ビッグな事業を展開しています。とくに、サービス面に力を入れ、アフターケアとして各店舗でお客様のデータを永久保存。入学や就職などで転居したお客様に対しても、全国どこの店舗でも変わらぬサービスを提供できるチェーン・ネットワークを築いています。全国展開しているチェーンならではのスピーディな対応は、多くのお客様から根強い人気を得ています。そうした信頼関係が、好調な業績へと結びついているのです。

1400円市場

広がるコンタクトレンズの利用
 日本では、およそ900万人の人がコンタクトレンズを利用しているといわれています。マーケットの大きさでいうとおよそ1400億円というスケール。このうち、付属品だけでも600億円という巨大な市場を形成している分野なのです。眼鏡に比べて視野が広く、裸眼に近い視覚が得られるため、コンタクトレンズのニーズは高まっています。最近では各メーカーの開発活動もさらに活発化。ケアが簡単な商品、より快適な装着感が得られる商品などが次々と生み出され、コンタクトレンズい対する人気はさらに高まっています。

当社の企業コンセプト

 当社のサービスの基本になっているのが、企業コンセプトです。“Clean”“Speed”“Smile”“Study”“Soncerity”を表しています。“Clean”とは、店舗もスタッフも、常にフレッシュでクリーンな環境や対応を行っていくこと。また“Speed”とは、来店時の受付からコンサルティング、商品の提供まで、スピーディな対応を図っていくこと。“Smile”は、心と心がふれあう爽やかなコミュニケーション。“Study”は、生活環境が変化し、コンタクトレンズが多様化していく中で、時代の最先端を見つめ、最新情報の収集、知識の蓄積を行っていくこと。そして“SIncerity”は、お客様の最高のパートナーとして、ご相談からご購入、アフターフォローにいたるまで、真心を込めてお答えすることを意味しています。コンタクトレンズの販売というビジネスを通じて、快適な「視生活」をサポートし、視覚のスペシャリスト企業として、明るい生活文化の創造に貢献しています。

教育研修

全員をゼネラリストへと育成
 入社後は基礎研修で、目や商品に関する知識、接客・サービスの基本を習得。その後、各店舗に配属され、OJTで実際の販売活動を経験していきます。そのほか、眼科技術者資格の取得や通信教育など、ステップアップのための研修制度も用意。全員が販売、外商、セールスプロモーション、企画、マネジメントまでをこなす、オールラウンドな能力を持つ人材へ育っていってほしいと考えています。