くる日もくる日も研究開発する、40人の技術者たち。
技術者40人中、研究開発担当が35人。



水分計

(どんな技術を使って?)
当社が設立以来、研究開発に携わっている製品。赤外線技術などの光学系、電気・電子系、ソフトウェアの技術を応用して、物質の水分量を正確に測定。6グループ60アイテムもの製品が各分野で活躍中。

(何を測る?)
水分量は、商品の品質や重量取引に深く関わり、わずかな差が大きな影響をもたらすもの。穀類・農業関連といった食品分野から、木材や紙などまで、測定対象や用途・目的に合わせた多彩な製品を開発している。

(で、製品は?)
赤外線水分計。ベーシックなモデルでありながら、重量読取限度10mgを実現。実用性の高さに人気が集まっている。

近赤外応用機器

(どんな技術を使って?)
測定物に対して近赤外線を照射。物質によって特定波長の近赤外線を多く吸収するため、測定物を透過した近赤外線の量をセンサで測定。これを分析して、タンパク質や脂肪酸などの含有量を正確に得る。

(何を測る?)
食品に含まれている成分を測定し、品質や味の研究に役立てられている。また、身体の体脂肪量を測定し、健康診断や運動メニューづくりに活用。固体から粉体、ペースト状、フレーク状、液体までをカバー。

(で、製品は?)
水分、タンパク質、油分、繊維、炭水化物などの成分を測定する近赤外成分分析器。

膜厚計

(どんな技術を使って?)
高周波渦電流式、電磁誘導式の測定方式を用いて、金属に施された塗装やメッキなどの皮膜の厚さを測定。統計計算機能、メモリ機能など、ユーザーの使い勝手を考えた豊富な機能が盛り込まれている。

(何を測る?)
磁性体・非磁性金属状のさまざまな皮膜が対象。皮膜が薄くなると腐食しやすく、厚すぎると非経済的。また美観上も適正な厚さを保つことが望ましい。検査物を傷つけずに膜厚を測定できるメリットは大きい。

(で、製品は?)
デュアルタイプ膜厚計。ポータブルタイプでありながら、1台で高周波渦電流式・電磁誘導式の2つの方式に対応。

鉄片・金属探知器

(どんな技術を使って?)
電磁誘導とセンサ技術によって、物質に混入している鉄片や金属の存在を検知する。検知するだけでなく、検知した鉄筋などの直径を測定する技術、混入物が存在する箇所を確認する技術もあわせて開発している。

(何を測る?)
食品や衣類に異物が混入しているのを製造段階の検査で発見し、危険防止に貢献。また、地中に埋設された水道管などの金属管、建造物のコンクリートの中にある鉄筋などの位置と深さを探り出す。

(で、製品は?)
検針器。探知面上に衣類などの縫製品を乗せるだけで、製造段階で混入した針や虫ピンなどを素早くキャッチして知らせる。

農業用測定器・関連機器

(どんな技術を使って?)
農業には「測ること」が欠かせない。以前なら、カンに頼っていたものも、重量や収穫量、気温などを正確に計測する電子計測技術、またそれらのデータを応用するシステム技術がフルに活用されている。

(何を測る?)
収穫量測定器をはじめ、精米器、もみすり器、粉砕器、米粒透視器、デジタル台など。また毎日の気温を測定して、その積算値から最適な刈り取り時期を知らせる機器もあり、科学的な農業を支えている。

(で、製品は?)
収穫量測定器「クロプトロン」。坪刈りした生もみを測定することで、1反あたりの整玄米収穫量まで確認できる製品。

物性測定器・関連機器

(どんな技術を使って?)
表現がしにくい「白さ」や「堅さ」「濃さ」といった曖昧な事柄のレベルを、明確な数値として表すのが物性測定器。物質の状態や性質を正確に捉える当社独自の技術が生かされている。

(何を測る?)
精米の品質や歩留まりは白度によるところが大きく、粉体や精米などの白さを測定する製品が品質管理に役立てられている。また、食品のゲル強度や粘度、溶解状態などを把握する物性測定器も開発。

(で、製品は?)
連続白度計。玄米・精米の白度を計測。マイコンによって自動的に感度調整を行う技術も盛り込まれている。

おいしい、の、成分を数値を知る技術。

お米の食味を科学する

「おいしいお米」とは一体どんなお米なのでしょうか。お米の成分が細かくわかれば、食味の違いや秘密が把握できるはず。例えば成分分析計は、12本の発光ダイオード(IRED)が12波長の近赤外線をお米に向けて照射。透過した近赤外線の量で、タンパク質、アミロース、脂肪酸、水分など、お米の成分を正確にキャッチします。

システムで解析する

最近では機器単体ではなく、一貫した測定システムとして利用されることが一般的になってきています。県経済連・農協などでは、成分分析計や米粒判別器、白度計などの各種製品とパソコンをつなぎ、ネットワーク化。測定器で得たデータから、農家に対する品質情報や指導情報を提供していく「情報システム」として活用されてます。

「測定」にこだわる研究開発集団

当社は、40年以上にわたって「測る技術」を探求している研究開発集団。「測定」は、人間の眼や感覚では知ることができないミクロの世界を知る技術ともいえます。それだけに高い測定精度が要求されるわけですが、当社にはこれまで蓄積してきたハード・ソフト両面の高度な技術力があり、ハイレベルな測定のニーズに対応。また性能の充実だけでなく、ユーザーの立場にたって製品の小型化やシステム化も積極的に図っています。総勢80名、しかも社員の半数は技術者。技術力で社会のニーズに応えている会社です。

開発の最初から最後までを担当

当社は生産ラインを持たず、外部の協力工場で製造を行っています。そのため、社内の技術ワークは研究開発の比率が高く、技術者のほとんどが製品の開発・設計に携わっています。通常は3〜5名のチームで一つの製品の開発を担当。そのメンバーは電子、機械、物理・化学・数学といった各分野の専門技術者/科学者で構成されます。しかもメンバーには開発テーマの企画から予算化、スケジュール管理などまですべてが任され、一つのチームが開発活動の最初から最後までを一貫して手がけていく方式を採用しています。